昨日、改正建築物省エネ法説明会に参加してきました。
設計・施工に携わる人向けに不定期ですが、いろいろな講習会が開かれています。
今回は省エネ法が改正されるということで、情報確認の為に参加しました。
以下、住宅に限った話としますが、
2010年代の前半より、「2020年に新築は地域ごとに一定の断熱性能を義務化する」という話題がありました。
断熱・気密に特化した設計者・施工者向けの講習会も各都道府県で毎年開かれ、業界内でも「断熱を強化していこう!!」という流れが進んでいました。
ですが時が経つにつれ、「義務化はできないのでは?」という噂も耳にするようになり、着地点としては、300㎡(約90坪)未満の住宅は「努力義務」ということで落ち着いてしまったようです。
一般的な住宅は90坪もありませんから、住宅の省エネ化(高断熱化)も遅れになることでしょう。
ちなみに努力義務とは、
住まい手さんに省エネ基準に届いていない旨を伝え、省エネ基準に達するために改善案を提案する、例えば「アルミサッシを樹脂サッシに変更する」等、を説明することのようです。
こうなった背景にはいろいろな事情があるとは思いますが、講習会の資料の中で目を引くものがありました。
H29年度ベースですが、省エネ基準を満たしている住宅は62%のようです。
長岡市(4地域)の省エネ基準の断熱性能はUa値0.75で、決して基準が高いわけではありませんが、それでも約40%は基準に満たないようです。
H30年度ベースですが、中小工務店及び建築士(設計事務所)において約50%は一次エネルギー消費量(化石燃料)と外皮計算(断熱性能)の計算ができないようです。
これが義務化にできない理由かはわかりませんが、住宅を作っている工務店や設計している設計事務所でも、省エネに対する理解が不足しているようです。
加えて一次エネルギー消費量や外皮計算ができないと、補助金や税制優遇を受けられる低炭素住宅や長期優良住宅も設計できませんので、ご検討する際はご注意ください。
L.L.S設計スタッフは、省エネ計算もできますし、構造計算もできますので興味のある方はご安心してお声がけください。
建物の性能は実績紹介に掲載してありますので、そちらもご覧ください。
ちば