南町の家2 断熱工事が進んでいます。
外から見ると透湿防水シートが張られているだけに見えますが、建物外周部には付加断熱が施工されています。
防水シートをめくると50mmの高性能グラスウールがふっくら施工されています。
下地を「横」にすることで、構造材の柱と付加断熱の下地の接点が少なくなり、熱の損失も少なくなります。
50mm程度の厚みであれば、鉄砲釘で下地を施工できるので施工費も最小限に抑えることができ、費用対効果の高い断熱性能アップが可能です。
内部は120mm(壁の厚み)の高性能グラスウールが柱間にふっくら充填されていて、その上から湿気が入らないように防湿シートが張られています。
グラスウールは湿気に弱いため、雨天時施工の対策や湿気対策が重要になります。
窓まわりやコンセントまわりもテープ処理や気密ボックスを使用して湿気の侵入を防ぎます。
手間のかかる部分ですが、大切な作業なので職人さんにがんばってもらっています。
ちなみに付加断熱と充填断熱の合計は170mmあります。
一般的なグラスウール10K 105mmの熱抵抗値:2.1m2K/Wに対して
高性能グラスウール16K 170mmの熱抵抗値:4.4m2K/Wですので、2倍の断熱性能があることがわかります。
外壁や壁紙が施工されるとどれも同じに見えてしまいますが、中身の性能が全く違う「壁」になります。
ご相談で「◯◯断熱(工法)は暖かい」ですか?と聞かれることがあるのですが、
断熱性能は材料と厚みで決まりますし、暖かさはすきま風が入る入らないや温度ムラでも違いますので、あまり気にされなくてもよろしいかと思います。
ちゃんと施工されている工務店さんは丁寧に教えてくれると思います。
目に見えない部分は簡単には直せない(リフォーム等でも性能向上しにくい)ので、最初から高性能にしておくこともおすすめです。
ちば