こんにちは設計の鈴木です🏡
最近、某YoutubeからL.L.S.への問い合わせが増えております。
ありがたいことです😁
L.L.S.へ問い合わせをいただく方がだいたい気にされているのが
■断熱性能はいくつ?G1?G2?G3?
■換気システムは?1種のダクト式?ダクトレス?
■床下エアコンってシロアリ大丈夫?
などなどです。
このブログを使ってお答えをしていこうかと思います。
【 断熱ってなに 】
L.L.S.は、新潟という雪国での生活を
快適に送っていただくことを目標に家づくりをしております。
その中でも重要になってくるのが住宅の 断熱性能 と 気密性能 です。
今回は 断面性能 について重点的に基本的なことを書いていきます。
まず、暖かく暮らす方法として2つの方法があります。
①断熱性能、気密性能を上げる。
②強力な暖房器具を使う。
です。
住宅を人に例えて考えるとわかりやすいのですが
①は衣服を着込んで、肌の露出を抑えて自分の体温だけで暖かくなっている状態
②は、裸同然で、熱々のご飯を食べて一時的に体が汗をかいている状態 です。
どちらが効率が良いかわかりますよね?
①でしっかり衣服を着込んだ上で、暖かいものを食べましょう。
熱々のものは火傷するので、やめましょう。
断熱とは熱を外から入れない、中から逃さないということです。
しっかり断熱がされていれば、強力な暖房器具を使わなくても
十分、暖かく過ごすことができます。
というわけで、暖かく過ごすには住宅の断熱性能、気密性能を上げるのが
一番効果的なのです。
さらに ③ として ” 日光を取り入れる ” というのが大事になります。
日光は無料の暖房器具です。
冬は積極的に利用しましょう。
【 断熱性能の基準 】
断熱性能は Q値 とか UA値 という数値で表されます。
この数値は簡単に言うと 熱が逃げていく量 です。
つまり値が小さければ小さほど性能が高いことになります。
以前はQ値で表現されることが多かったのですが
近年はUA値で表現されることが多くなりました。
断熱性能 には明確な 基準 があります。
日本では数年前から2020年に向けて
住宅の断熱性能に最低限度の基準を設けて
義務化しようという動きを国がすすめていていました。
が、
義務化されると困ってしまう方々がいるようで
断熱性能の義務化は見送られてしまい
断熱性能の ” 説明 ” を義務化するという不思議な流れになってしまいました。
説明しても家は暖かくなりません😭
見送られた最低限度の断熱性能は 「 断熱性能等級4 」といわれるもので
平成11年(なんと今から22年も前!)に策定された「次世代省エネ基準」というものと
ほとんど同じくらいの性能です。 本当に最低限度の性能値なのです。
(私はこれくらいの性能の家に住んでいますけど、冬寒いですよ😂)
このレベルの性能値すら義務化できない日本っていったい・・・😭
【 断熱グレードと性能値 】
この状況から、国に任せておくと日本の住宅はいつまでたっても暖かくならない
ということで HEAT20 という団体が設立されました。
HEAT20は、20年先を見据えた高断熱住宅を普及させるために
独自の断熱性能基準を設定し、G1、G2という断熱グレードが誕生しました。
さらに近年、もうワンランク上のG3というグレードも設定されています。
日本は縦に長く、山あり海ありで場所によって環境がぜんぜん違うので
断熱性能の基準は地域によって要求される数値がかわります。
【国交省HPより】
例えば新潟県長岡市は ” 5地域 ” に分類されます。
5地域で求められる各断熱グレードの性能値は下記のようになります。
断熱グレード |
断熱性能
等級4 |
HEAT20 G1 |
HEAT20 G2 |
HEAT20 G3 |
性能値(UA値) | 0.87 | 0.48 | 0.34 | 0.23 |
冷房期の平均日射熱取得率 | 3.0 |
数値で見ると 断熱性能等級4の0.87に対して G2の0.34は数値が半分以下なので
G2 は 断熱性能等級4の 倍以上の性能 ということになります。
私達、L.L.S.では 新築住宅の場合 G2 を提案することが多いのですが
それでも人によっては、” 冬、寒い ” と言われる方がいます。
(もちろん具体的な性能値、気密性能、間取り、暖房方式、窓の位置、生活スタイルによって体感は変わります。)
つまり、G2を基準で考えないと新築後の満足度が低い場合があるということです。
G3 まで行くと、暖かさも別次元と言えるのでは?と思ったりしますが
かかるコストも別次元ではあります。
2021年現在の材料で現実的なのは G2~G3の間くらいかな?というふうに思ったりします。
【 まとめ 】
というわけで、簡単な説明になりましたが
暖かく暮らすために断熱性・気密性が高い住宅に住みましょう。
そして家づくりをするときは
断熱性能の目安としてグレードがいくつなのか
性能値はいくつなのかをしっかり確認しましょう。
L.L.Sでは住宅を提案する場合に必ず断熱性能を1件1件計算して
根拠となる書類をお出ししています。
ぜひ家づくりをする際の参考にしてみてください。
次回は気密性能について書こうかと思います。
ではまた~👋