APWフォーラムに参加してきました③
さて、そんな竹内さんがAPWフォーラムでどんな内容の講演をしてくれるのか、とても楽しみにしていました。
本題の最初はなんと「人口減少問題」から。
アトリエ系の設計事務所の方がこのような切り口から話し始めるというはとても意外でした。続いて「空き家問題」、「エネルギー問題」へと話は進んでいきます。「日本で消費されているエネルギーの33%は建物で消費されていて、建物とエネルギーは密接な関係がある。なので、このような諸問題をしっかり意識した設計をしている。」とのことでした。よって、このようなグローバルな話から。…納得。
最初から最後まで飽きさせない、新鮮な情報がいっぱいの講演会でしたが、私が一番印象に残った言葉は…「Cash out しない!」
化石燃料を外から買うのではなく、地域の森を中心とした循環によってカーボンニュートラル(家を運転しながらも二酸化炭素を出さない)を実現していくということ。それは地場産業の育成と雇用の創出にも繋がるという。ヨーロッパではそのような試みがされている所があり、地域の木を使って住まいや消防署、学校等を造るそうです。極めつけは大規模な木橋。竹内さんが「危なくないのか?」と現地の人に聞くと「我々はそれよりそのことによって雇用が生まれることの方が大事なんだよ」と答えたそうです (鉄板で補強していると答えた後に)。…わお!
伐採された間伐材は砕いて燃料として使うそうです。このような循環が各地方で生まれれば、人口減少問題やエネルギー問題といった諸問題も確かに解決していけると思います。しっかりアンテナを高くして地域貢献できるようになっていきたいと思います。できることはまず、越後杉の活用からですね。
APWフォーラム後には竹内さんの所へ挨拶に行きました。FBで公開した松尾さん設計のモデルハウスが本当に綺麗でしたと一言頂けてとても嬉しかったです。松尾さんと共著を進めているという本の完成もとても楽しみです。今日は新しい気づきのある充実した時間を送ることができました。竹内さん、YKKさんありがとうございました。