こんにちは設計の鈴木です🏡
先日、断熱性能とはという記事を書きました。
今回は気密性能についてです。
暖かい住宅を作る上で断熱性能と同じかそれ以上くらい重要なのが 気密性能 です。
【 気密性能とは 】
建物がどのくらい密閉されているかを表す性能です。
C値(隙間相当面積)という数値で示されます。
1m × 1m の範囲に 何平方センチメートル の穴が空いているかを表した数値です。
気密性能は実際の住宅を建築している現場で測定をして表示されます。
L.L.S.では全ての住宅で、建築途中に気密性能の検査を行い
納得の行く数値が出るまで、隙間を埋めながら検査を行います。
【 気密性能はとても重要 】
住宅を発泡スチロールでできた箱に例えると
分厚い発泡スチロールの箱があったとしても、大きな穴があいてしまっていれば
保温効果は薄くなってしまいますよね?
断熱材の効果を発揮させるには穴をふさぐことが大切です。
【 C値の基準 】
だいぶ昔ですが平成11年に定められた非常に緩い基準がありまして
新潟県も属する 寒冷地の場合 C値 2.0未満 のものが ” 高気密住宅 “ と呼ばれています。
C値2.0 ということは 2.0平方センチメートルなので
1m×1mのところに 直径1.6センチくらいの穴が空いている状態です。
1.6センチの穴って結構大きいですよね。
この緩い平成11年の基準は現在は厳しくなっているかと思いきや
なぜか撤廃されていて、それ以降はC値の基準は存在しません。
(不思議なこともあるものですね)
ですのであくまで独自の基準ですが、より断熱材の効果、換気の効果が発揮される数値を目指して施工をしております。
【 C値と換気効率 】
日本の住宅は1時間で室内の半分の空気が入れ替わるように設計することが
義務化されています。
そんな中で下のようなグラフがあります。
このグラフは 気密性能C値 と 換気効果 の関係性を表したものです。
C値が高いと換気効率がすごく低くなることがわかります。
先程の C値2.0だと換気の効率は35%くらいとなっています。
せっかく換気の設計しても35%しか有効でなければ設計した意味がほとんどありません。
L.L.S.では C値0.7を下回るのを標準的な施工として厳守しておりますが
現場で大工が創意工夫を凝らした結果、C値0.5を下回るのが通常となっております。
0.5平方センチメートルの穴というと、直径8ミリくらいの穴です。
先程のグラフで見ると
C値0.5で換気効率は70%くらいでしょうか
70%でもまだ足りない気もしますが
これ以上は、施工精度や、建物自体の構造、換気方式、サッシの形状などで
変わってくるのでC値 0.5を目標としてあまり追求しすぎないのも大事かなと思います。
【 まとめ 】
というわけで 気密性能 はとても重要で
C値はできるだけ小さくすることが大事ですがコストとのバランスもある程度ありますよということです。
L.L.S.ではC値 0.5 は下回るのが通常となっております。
安心してご検討いただければと思います。
ではまた~👋