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あたたかく健康な住まい②「冷えは万病のもと、家の寒さは?」

Date:2015.3.07 / Category:

昔から「冷えは万病のもと」と言われています。では、「家の寒さ」はどうでしょうか?

世界保健機構WHOの報告書(LARES Project“Housing and Health in Europe”(2009年発行)では、分析結果として、家の寒さが健康に与える悪影響について取り上げています。寒い家による健康障害については、世界的には常識なのですが、日本ではまだまだ浸透していないのが実情です。

日本の家は昔、夏の快適性が重視されていました。明治時代半ばあたりまでは死亡率が最も高い時期は夏だったのです。これは、夏の暑さで食材が傷み、食あたりで命を落とす人が多かったのが理由ではないかと考えられています。では、冷蔵庫やエアコンが当たり前になった現在、最も死亡率が高いのはいつでしょうか?…答えは冬です。月別の死亡者数では、寒さが厳しくなる11月から3月頃までが最も多くなります(下図)。その一つの要因として、急激な温度変化で体調が急変する「ヒートショック」があります。入浴中の事故死だけで年間19,000人以上と推計され(厚生労働省研究班2014年報告)、交通事故死の4倍以上にもなります。

健康な暮らしを送る為に、家の中を温かく保つことはとても大切なことなのです。

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