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豆腐業界のトップランナー 相模屋食品(株)鳥越淳司社長の講演を聴いてきました。

Date:2016.6.15 / Category:

いえらぼ 池田雄一郎です。

昨日地元長岡市にて、豆腐業界のトップランナー相模屋食品(株)鳥越淳司社長の講演を拝聴する機会がありました。(以下、長文ですm(_ _)m)

9年間で売上5倍、前人未到の歩みを続ける企業のトップの方の話はやはりとても面白く終始笑いの絶えない素晴らしい講演でした。相模屋食品さんは、豆腐業界という成熟しきった業界の中で、社長のやりたかった「ザクとうふ」をはじめとする機動戦士ガンダムとのコラボ豆腐により30~40代の男性の新しい顧客層を開拓し、大ヒットさせました。そして、そこで脚光を浴びた事に満足せず、F1層(20歳から34歳までの女性。Fはfemaleの頭文字)という新たな顧客の開拓をチャレンジし、見事に目標の東京ガールズコレクションにも参加できるまでの結果を残しました。そのアクティブさには、ただただ脱帽といった感想でした。

一見、今までに無い面白い発想を実現することで躍進を続けている企業のように見られる相模屋食品さんですが、鳥越社長著書の「「ザクとうふ」の哲学」を拝読すると、その大本はこだわりの「木綿と絹」にあることが分かります。この基本を大事に考えた上で踏み切った第3工場があって今があるとのことです。興味のある方は、本を購入の上、拝読することをお勧め致します。

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さて、これを私の携わる建築業界に置き換えて考えてみます。

「建築にとっての「基本」ってなんだろう?」

先日起こった熊本地震での被害状況は、熊本県内の家屋で全半壊1700棟を超えているそうです。私自身も中越大震災、中越沖地震の2度の震災を経験し、被災地にてその被害状況を目の当たりにしてきました。その中で単純に感じた事は、構造・耐久性についてはまず怠ってはいけないという事でした。

そして、もう一つ基本として考えているのは環境問題です。私も2児の父親となりました。子供を産んだのは自分達の勝手な都合だと思っています。子供達にその意思はありません。なので、次代を生きる子供達には今の環境を残していきたいと、なおさら感じるようになってきています。これからの建築の「基本」にはヨーロッパといった省エネ先進国レベルの省エネ性能が必須だと私は思います。  私の目指す建築像は、構造、耐久性、省エネ性という「基本」が備わった上で、美しさ・面白さ・経済性を追求した建築です。基本を怠ったデザイン重視の建築、目先の利益のみを追求した建築はこれからの時代にはそぐわない建築だと私は思います。

現実まだまだ実力が伴っていない所もありますが、根本はこのような気持ちを持って建築という仕事に携わっていきたいと思っています。

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